みくろちゃんとまくろくん第3話

みくろちゃんとまくろくんが倒そうとしているひんこん一派は、実は同じ街に住む人たちと仲良しなんです。

ひんこん一派は「けいざいしじょうしゅぎ」とか、「ぐろーばりぜーしょん」とか、「しほんしゅぎ」とか、そんな名前を使い分けたりしています。

ひんこん一派は実にうまく「ひんこん」という名前を隠して、街で資金集めをしています。

自由ってことばは、とても魅力的。

自由の名のもとに、差がひろまるのは当たり前という気持ちをぐんぐん大きくさせて、ひんこん一派は村の人たちがなまけているから貧しいんだよ、街のひとたちは頑張っているからいい生活ができているんだよ。
そんなメッセージを送っている。

ひんこん一派の正体を明かすってことは、街のひとたちが見たくないものを見せるってことになる。
だって「しほんしゅぎ」さんとはとても仲良しだもの。

いい人だと信じて仲良くしてきたのに、いまさら…
見なくていいならさ、いい人だと信じていたいよね。心が苦しくなるもん。

だから、テレビとかではなかなか正体は明かされない。
否定したい人が多いから。
見る人が気分悪くなるような番組は、なかなか作れない。

どうしたら正体から目をそらさずに、ちゃんと見てくれる仲間を増やすことができるのか。

みくろちゃんは、友達に伝えて、伝えて、伝えて、いつか見てくれるのを待つのがいいのかな~と考えるようになりました。

友達から仲間になった人が、また、友達に伝えて、伝えて、伝えて、…
そんな風に、じわぁりじわぁり、あったかぁい気持ちがひろまるといいなぁ。

まくろくんは、とにかく金を作るぞ!と、ますます街の大きいきぎょう相手にえいぎょう、えいぎょうです。
村の生産品をうって、うって、売りまくるぞ!!

大きな所でたくさん売れれば、村の生活はきっと良くなっていくさ。
そして、村の生産品を手にする機会が増えれば、村のことを想う仲間も増えるさ。

どちらにせよ、先は長い。